エケベリア ‘ローラ’ は、白い粉をまとった淡い青緑色の葉が、バラの花のようなロゼットをつくる多肉植物です。
葉には淡いピンクや紫色が重なることがあり、季節や日照、気温によって少しずつ色合いが変化します。
整った株はやわらかな色合いと端正な姿が美しく、数多くあるエケベリアの中でも人気の高い品種です。
この記事では、エケベリア ‘ローラ’ の基本情報、育て方、季節ごとの姿、夏越し・冬越し、増やし方、わが家で育てた記録をまとめています。
エケベリア ‘ローラ’ の基本情報
| 科名 | ベンケイソウ科 |
| 属名 | エケベリア属 |
| 学名 | Echeveria ‘Lola’ |
| 品種名 | ローラ |
| 分類・タイプ | 常緑性の多肉植物。 ロゼット型の園芸交配種 |
| 葉の特徴 | 肉厚で先端がやや尖った葉が、整ったロゼットをつくります。 |
| 葉色 | 淡い青緑色、灰緑色、白色。 季節によってピンクや紫色を帯びることがあります。 |
| 白粉 | 葉の表面に、ファリナと呼ばれる白いろう状の粉があります。 |
| 株の大きさ | ロゼットは10cm前後に育つことがあります。 成長すると子株を出し、群生することもあります。 |
| 花の特徴 | 長く伸びた花茎に、桃色から橙黄色のベル形の花を咲かせます。 |
| 生育の特徴 | 気温が穏やかな春と秋に成長を確認しやすく、 真夏と冬は生育がゆっくりになります。 |
| 耐暑性 | 高温多湿、長雨、蒸れに注意が必要です。 |
| 耐寒性 | 霜や凍結を避けて管理します。 わが家では、軒下で5℃前後まで越冬を確認しています。 |
| 増やし方 | 葉挿し、挿し木、子株分け |
エケベリア ‘ローラ’ は、灰緑色の葉に白いろう状の粉をまとい、葉先や葉の一部がピンク色に染まる品種です。
RHSでは、群生する常緑性の多肉植物で、長く細い茎を伸ばし、黄橙色の花を咲かせる品種として紹介されています。
参考:Royal Horticultural Society「Echeveria ‘Lola’」
エケベリア ‘ローラ’ とは
エケベリア ‘ローラ’ は、アメリカの多肉植物育種家ディック・ライトによって作出された園芸交配種として知られています。
交配親については資料によって記載に違いがあります。
Echeveria lilacinaとEcheveria ‘Deresina’の交配とする資料がありますが、
本記事では交配親を断定せず、園芸交配種として扱います。
葉は中心から規則正しく重なり、上から見るとバラの花のようなロゼットになります。
淡い青緑色を基本に、白、薄紫、ピンクなどが重なる繊細な色合いが魅力です。
株が若いうちは単頭で育つことがありますが、成長すると株元から子株を出し、複数のロゼットが集まった群生株になることもあります。
ローラの白粉と葉色の特徴
ローラの葉の表面には、白粉やファリナと呼ばれる、ろう状の粉があります。
この白粉には、強い日差しや乾燥から葉を守る働きがあると考えられています。
指で触れると白粉が取れ、指の跡が残ることがあります。
一度取れた部分は元の状態に戻りにくいため、
植え替えや鉢の移動では、できるだけ葉の表面に触れないようにします。
季節によって、ローラの葉色は次のように変化することがあります。
・気温が穏やかな時期は、淡い青緑色や白色に見える
・日照や寒暖差によって、葉先がピンク色になる
・低温期に、薄紫色やライラック色を帯びる
・高温期や日照不足では、葉が緑色に近づく
・強い日差しでは、葉焼けによる茶色い傷が出ることがある
葉色だけでなく、ロゼットの締まり方や葉の角度も季節によって変化します。
わが家の栽培環境での年間管理カレンダー
このカレンダーは、耐寒性ゾーン8a〜8b境界にある、わが家の栽培環境での年間管理の目安です。
一般的な性質を参考にしながら、
実際に育てて確認した水やり、置き場所、遮光、雨よけ、冬越しの記録を反映していきます。

地域、日照時間、風通し、雨の当たり方、鉢や用土の種類によって管理方法は変わります。
このカレンダーは、わが家での栽培記録として、参考までにご覧ください。
エケベリア ‘ローラ’ の育て方
日当たりと置き場所
ローラは、明るく風通しのよい場所を好みます。
日照が不足すると、葉が上向きに重ならず、横へ開いたり、葉と葉の間隔が広がったりすることがあります。
一方、室内や明るい日陰で管理していた株を、急に強い直射日光へ移動すると葉焼けすることがあります。
春や梅雨明けに置き場所を変える場合は、明るい日陰から始め、少しずつ日光に慣らします。
わが家では、風通しがあり、雨を避けられる明るい軒下が管理しやすい印象です。
水やり
水やりは、鉢の中まで乾いたことを確認してから行います。
春と秋は、用土が乾いたあとに、鉢底から水が流れるまで与えます。
梅雨、高温期、冬の低温期は、土が乾くまでの時間が長くなるため、水やりの間隔を空けます。
葉がしわになっていても、土が湿っている場合は、すぐに水やりはしません。
わが家では、根の傷みや蒸れによって、水を吸えなくなっていることが、複数の株で発生したことがあるため、
用土と根の状態を確認しながら、水やりをしています。
用土
水はけと通気性のよい多肉植物用土を使います。
わが家では、雨や湿気の影響を受けやすいため、水もちのよい土だけを使うよりも、軽石(鹿沼土・日向土)などを含む乾きやすい配合が管理しやすいと感じています。
鉢の大きさも乾き方に影響します。
株に対して鉢が大きすぎると、根が少ない部分の土が乾きにくくなるため、根鉢に合った大きさの鉢を選びます。
肥料
多くの肥料を必要とする植物ではありません。
春と秋の生育が見られる時期に、薄めた液体肥料や緩効性肥料を少量与えます。
肥料が多すぎると、葉が大きくなりすぎたり、株が締まりにくくなったりすることがあります。
株の状態を見ながら、控えめに与えます。
白粉を落とさずに扱う方法
ローラの白粉をきれいに残すためには、葉の表面を直接持たないことが大切です。
鉢を移動するときは鉢の縁や底を持ち、株そのものには、できるだけ触れないようにします。
植え替えでは、次の点に注意します。
・葉をつかんで鉢から引き抜かない
・株元や茎の部分を支える
・葉と葉の間へ土を入れない
・水やりで、葉の中心に土を流し込まない
・葉についた土を、指で強くこすらない
葉の上に土が乗った場合は、やわらかい筆やブロワーなどを使い、白粉をこすらないように取り除きます。
下葉が枯れるとき
ローラは成長に伴って、下葉が少しずつ古くなり、乾いて枯れることがあります。
完全に乾いた下葉は、害虫や湿気がたまる原因になることがあるため、株を傷めないように取り除きます。
ただし、下葉が急に何枚も透明になったり、黒くなったり、柔らかく崩れたりする場合は、蒸れや根腐れ、茎の傷みを確認します。
下葉が枯れた原因を、すべて自然な葉の入れ替わりと判断しないことが大切です。
茎が長くなったとき

長く育てていると、下葉が落ちた部分の茎が見えることがあります。
日照不足による徒長の場合は、葉と葉の間隔が広がり、ロゼット全体が間延びします。
古い株が自然に茎立ちしている場合は、先端のロゼットが整っていても、下部の茎が長く見えることがあります。
茎が長くなった株は、適期に胴切りして挿し木にし、仕立て直すことができます。
植え替え
植え替えは、株が動き始める春、または暑さがやわらいだ秋に行います。
次のような変化が見られたら、植え替えを検討します。
・鉢底から根が出ている
・用土が固くなっている
・水が染み込みにくい
・以前より土が乾きにくい
・株に対して鉢が小さくなった
・根や茎の状態を確認したい
植え替え後は、根の傷み具合を確認し、すぐに多量の水を与えないようにします。
エケベリア ‘ローラ’ の夏越し
ローラの夏越しでは、強い日差しだけでなく、高温多湿と蒸れにも注意します。
梅雨から真夏にかけては、次の点を確認します。
・長雨が直接当たらない場所へ移動する
・株のまわりに風が通るようにする
・鉢の中が湿っている間は水を追加しない
・真夏の強い西日を避ける
・遮光した場所でも暗くなりすぎないようにする
・枯れた下葉をためない
・葉の中心に水を残さない
遮光率を高くしすぎたり、暗い場所へ長期間置いたりすると、葉が開き、茎が伸びやすくなります。
遮光だけでなく、日照時間と風通しも確認しながら置き場所を調整します。
エケベリア ‘ローラ’ の冬越し
冬は霜や凍結、冷たい雨を避けて管理します。
わが家のような耐寒性ゾーン8a〜8b境界でも、通常の冬は軒下で管理できますが、強い寒波や積雪が予想されるときは、より保護できる場所へ移動すると安心です。
冬は生育がゆっくりになるため、水やりを控えめにします。
水やりを行う場合は、晴れた日の午前中を選び、夜までに余分な水分が抜けるようにします。
葉の色づきを楽しむためにも日照は必要ですが、凍結の危険がある日は、日当たりよりも防寒を優先します。
エケベリア ‘ローラ’ の増やし方
ローラは、葉挿し、挿し木、子株分けで増やすことができます。
エケベリア属では、子株分け、葉挿し、茎挿しなどの栄養繁殖が利用されています。
葉挿しで増やす方法
- 傷や変色のない健康な葉を選びます。
- 葉の付け根を茎に残さないよう、左右へゆっくり動かして外します。
- 外した葉を、明るい日陰で数日乾かします。
- 乾いた用土の上へ並べます。
- 発根や発芽を確認したあと、状態を見ながら少量ずつ水分を与えます。
葉の途中が折れたり、付け根が欠けたりした場合は、発芽しないことがあります。
親葉は、子株が育つための水分と養分を蓄えています。完全に乾くまでは無理に外しません。
挿し木で増やす方法

- 健康なロゼットの下に茎を残して切ります。
- 土に入る部分の下葉を数枚外します。
- 切り口を風通しのよい日陰で乾かします。
- 水はけのよい乾いた用土へ挿します。
- 株が安定し、発根が始まるまで過湿を避けます。
長く伸びた株の仕立て直しと、株を増やす作業を同時に行うことができます。
元株に健康な茎と根が残っている場合は、切り口の下から新しい芽が出ることもあります。
子株分けで増やす方法
株元から出た子株に根が付いている場合は、親株から分けて植え付けることができます。
子株が小さすぎるうちは、親株に付けたまま育てた方が安定することがあります。
分けるときは、子株の大きさだけでなく、根が十分に付いているかを確認します。
エケベリア ‘ローラ’ の入手について
ローラは、多肉植物を扱う園芸店、ホームセンター、多肉植物専門店、ネットショップ、フリマアプリなどで販売されることがあります。
人気のある品種ですが、販売時期や店舗によっては見つからない場合があります。
購入するときは、次の点を確認します。
・ロゼットの中心に傷みがない
・葉が透明になっていない
・茎元が黒くなっていない
・下葉に害虫が付いていない
・土が長期間湿った状態になっていない
・白粉が極端に落ちていない
・株が大きく傾いていない
葉が開いている株でも、健康な中心部と根が残っていれば、その後の管理で新しい葉が整って育つことがあります。
関連動画
ローラの植え替え、仕立て直し、葉挿し、季節変化などを撮影した動画を、順次追加します。
このページは、耐寒性ゾーン8a〜8b境界にある、わが家で育てているエケベリア ‘ローラ’ の記録です。
地域、置き場所、日照、風通し、用土、鉢の大きさによって育ち方は変わります。新しい変化が見られたときは、写真と記録を追記します。
